最強。

machine:CB1000Rposted:2018年10月4日

このバイクをあえておすすめしない人がいるとすれば、カウルが絶対にほしい人かSSでないと駄目な方であろうか?あと「絶対的にすごい性能」に興味がない方もいるかも知れない。大型バイクの選択肢は様々で免許を持っている方はもう何台もバイクを乗り継いでいて、自分はアドベンチャーが好き、SSが好き、オフロードなどなど自分好きなジャンルの方向性をもう確定している方が多いと思われるのだけど、このバイクに関しては何でもいいから一度体験してほしいと思えるものに仕上がっている。Honda Dream 博多、福岡西、熊本、福岡東、久留米各店には1台ずつ試乗車が用意されているのだけど、正直言うと残念ながらその真価を体感するにはクルッと指定のテストコースを街乗りしただけでは実は伝わらないのではないかという気がしているところ。

まずは外観。ともかく造形がセクシーだ。近年のHondaデザインは格段にデザインのアウトプットが大幅レベルアップしているのが感じられる。10年くらい前まで正直Honda車のデザインがパッとしなかったのは噂によると社内デザインの厳しい安全規制にがんじがらめだったからだと聞いたことがある。内容は不明だがタンクの角度はこうでなければならないとかで、鋭角な角は持たせないとかきっとあったのではと推測される。それが少し時代に合わせて緩和され「かっこいいバイク」を作るためにデザイナーの実力をフルパワーに出せる開発環境が整ってきたのではないだろうか?このCBやCBR250RRを見ているとその成果がありありと感じられる。

ただそれでいて自由にデザイナーが頑張りすぎました〜みたいなところが一切ない。歯に衣着せず言うとY社さんのライバルマシンとは違う感じ。もちろんケレン味のあるデザインに惹かれる方も多いと思われるのであれはあれで近くで見るとゾクゾクする。でもどこを見てもこのCB1000Rは「なるほどそう来たか」という形状デザイン。「なんでそうした?まぁいっか」じゃない心を揺さぶるラインや細かいディティールの美しさ、実際に目の前に実車を見たときに感じるギュッとした塊感のある立体としての力感等、このCB1000Rは傑作と言っても過言ではないだろう。

リアシートレールが極端に小さく太いリアタイヤが丸見えになるデザインは古くはBuell S-1あたりに出てきたトレンド。最近の外車のいわゆるストファイ的なDucati Monstar系や、KTM Dukeなどの「走るための装備以外は最小限でいいぜ」的ストイックなデザインだ。デザインに関してはヨーロッパ勢の背中に完全に食らいついたと思える。日本車は昔から外車(ヨーロッパ車)に比べて「絵に描いた」様なデザインのものが多い。だから雑誌記事で見るとかっこいいと思えて実車を見てもそのままなのでそれほど感動がない。SUZUKIデザインだけは逆でそこは若干違うけど外れが激しい(失礼)ときも稀にある。翻って外車、特に最近ではDucati Design CenterやKTMのKiskaデザインの作品は実車を目の前にしてはじめて「そう来たか」と言えるデザイン。2つの目でやっと認識できる立体造形のかっこよさ。それにとうとうHonda Designも追いついた! https://www.honda.co.jp/CB1000R/design/

いきなりデザインばかり褒めすぎたが、またがって走り出すと感じるのは前後に切り立った台形デザインのせいもあると思われるがギュッと低いところに重心がある感じとアップライトで適度な高さのバーハンドルも相まって自在にコントロールできそうな印象。まさに従順な馬に乗っているような感じはCBR1000Rのエンジンを積んでいるという手強さを緩和してくれる。それほど腕に覚えがない人にとってもこの車両の安心感のメリットは大きい。印象で行くとCB1100のギュッとした重量のあるエンジンに跨ってる感じに対して(これはこれで私は好き)下半身に合体したかのごとく吸い付くように路面を確実に捉える体の一部になったような感じといえばいいだろうか?
残念ながら店頭の試乗車のコースではなかなか感動する領域まで体感できないのだけど、経験のある熟練ライダーなら交差点を曲がるときに「お!なにこれ?」っと思ってもらえるほど気持ちよさが感じ取れるのではないだろうか。

動画はHSRをプロライダーの方に走っていただいた360度映像。(※スマートホンでうまく見れない場合はYoutube アプリでご覧ください。)

パワーに関しては言うまでもなくCBR1000RRのエンジンを低回転にトルクが発生するように振っているわけで、むしろ私には低回転から怒涛のトルクでグイグイ前へ前への味付けの方が「街乗り最強」では?と感じたバイ。